不動在庫をためない、薬局の在庫点検のコツ
2026年11月06日 19:29
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不動在庫の点検では、数量だけでなく、最終払出日・使用期限・今後の使用見込みを一緒に確認します。見つけた後の対応と担当者まで決め、次の発注に生かすことがポイントです。
1.まずは気になる品目から確認する
全品目を一度に詳しく調べるのは大変です。まずは在庫一覧から、次の品目を拾ってみましょう。
しばらく払い出しがない品目
使用量に対して残量が多い品目
使用期限が近づいている品目
動いていないからといって、すぐに不要と判断するわけではありません。季節性や処方間隔、供給状況も踏まえて、今後使う見込みを確認します。
一覧には、次の情報をそろえます。
品名・規格
数量
最終払出日
使用期限
製造番号(LOT)
期限や包装の状態など、システムでは分からない情報は現品で確認。同じ品目でも、LOTや期限が違うものは分けて見ておきます。
2.点検したら「次にどうするか」まで決める
確認後は、次の対応を整理します。
自薬局で保有を続ける
系列店舗や他薬局での活用を検討する
廃棄の手順を確認する
他薬局での活用を検討する場合も、品質、必要な記録、配送条件、相手先の使用見込みを確かめます。
判断を保留するときのメモ
判断を保留する品目にも、「何を確認するか」「誰が確認するか」「いつ確認するか」を残しておくと、次回の点検が進めやすくなります。
例えば「使用見込みを確認中」で止めず、「担当者が払出実績と残量を確認し、○月○日に再判断」と具体的に書きます。
対応が終わったら、その日付も記録しましょう。
日本薬剤師会のマニュアルでも、使用期限の定期的な確認と、医薬品ごとの保管条件の管理が示されています。期限内でも品質や保管状態に疑いがあるものは、使用可能な在庫と分けて確認します。回収対象品はメーカーや卸の案内に沿って対応してください。
3.残った理由を、次の発注に生かす
余剰になった理由も、一言添えておきましょう。処方状況の変化、包装単位と使用量のずれ、重複発注など、理由によって見直す点は変わります。発注済み・入荷待ちの数量も確かめ、使用実績、納期、供給状況を見ながら発注量を調整します。
必要な供給を損なわないことが前提です。在庫を減らす都合で、患者さんの治療や調剤を変えることはしません。
また、厚生労働省の流通改善ガイドラインでは、在庫調整を目的とした返品を慎むよう求めています。返品を前提に仕入れるのではなく、早めの点検と発注の見直しにつなげましょう。
まずは1品、「次に見る日」を決めてみる
例えば、週に1回は動きが止まった品目や前回の保留品を確認し、月に1回は発注量まで見直す。こうした短い点検を組み込む方法もあります。
これは運用例であり、一律に必要な頻度ではありません。通常の棚卸しや日々の品質管理に加え、自薬局の手順と体制に合わせて取り入れてください。
次の点検では、気になる品目を一つ選び、「次の対応・担当者・確認日」を書くところから始めてみませんか。
この読みものは、薬局の不動在庫活用を支援する株式会社イヤクルが提供しています。
参考資料
日本薬剤師会「医薬品の安全使用のための業務手順書」作成マニュアル、厚生労働省 医療用医薬品の流通改善ガイドライン